【2025年版】タイの昇給率、今年はどうなる?
~最新調査で読み解く、日系企業の賃金戦略~
2025年、タイの昇給率はどう推移するのでしょうか?
「例年通り」で済ませるには、少し慎重になった方がいいかもしれません。
各調査機関の最新レポートをまとめたところ、今年の平均昇給率は以下のとおりです。
- タイ人材管理協会(PMAT):平均昇給率 4.47%
- Mercer調査:平均昇給率 5.0%
- 日系企業(NNA等報道):平均昇給率 3.6%(前年比 3.9%)
日系企業の昇給率は、全体平均より 1ポイント以上低い水準 となっており、特に優秀な人材にとっては「より高い評価や報酬を求めて外資系やタイローカル企業に移る」動機になりやすいとも言われています。
昇給率以外の情報も含めた情報はこちらです
PMAT(タイ人材管理協会)調べ
平均昇給率:4.47%
GDP成長率は2.9%、インフレ率は1.2%。
🔷 Mercer調べ
平均昇給率:5.0%
業界別
- ライフサイエンス:平均より年収20%高
- 自動車業界:短期インセンティブ比率23%(最多)
- 消費財業界:基本給比率75%と安定型報酬が主流
🔷 Hays (Asia Salary Guide 2025) 調べ
昇給幅の分布
- 2.5~5%:51%
- 6~10%:21%
- 10%以上:10%
🔷 日系企業平均
平均昇給率:3.6%(2024年は3.9%)
前年よりもやや減速傾向。
🔍 編集部コメント
昇給は単なる「引き留め策」ではありません。
優秀な社員には、明確な評価と納得感のある昇給がセットで提供されることが「辞めてほしくない社員の引き留め」として有効です。
年功的に上げるのではなく、「何ができるようになったか」「どう会社に貢献したか」「誰もが納得できる数字で評価理由を説明できるか」と言った人事評価と昇給のリンクが求められています。
「昇給率はこれでいいのか?」
「評価制度が形骸化していないか?」
そんな問いが社内で上がった際には、是非、弊社までご相談ください。
報酬制度や評価基準の見直しについて、業界水準や他社事例を交えながらご提案させていただきます。
最後に
使える!「ビジネスタイ語」一言講座
【社内版 “サバイバル脱落”ワード】 「昨日○○が消えたって?…あぁ、ไล่ออก(ライ・オーク)されたんだってさ。」 日本よりも「解雇」が多いタイ。仕事のパフォーマンス悪くて「解雇」、社内で不正して「解雇」
タイ語:ไล่ออก 読み方:ライ・オーク
意味:解雇
「あれ?最近彼みかけないね」
「解雇されたよ」
という会話を耳にすることが多いタイ
- โดนไล่ออกドーン・ライ・オーク
→ 解雇された(話し言葉) - ถูกไล่ออกトゥーㇰ・ライ・オーク
→解雇された(フォーマル寄り)
「โดนไล่ออกドーン・ライ・オーク」は口語ではよく使われるが、感情的・断定的に聞こえる場合もあるので少し注意が必要です